アニメ『ヤニすう』佐々木さんは鈍いのに、肝心なところだけ気づく|第8話の感想
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TVアニメ『スーパーの裏でヤニ吸うふたり』を毎週追いかけています。原作にはまった話は『スーパーの裏でヤニ吸うふたり』にキュン死しそうですに書きましたが、アニメはアニメで別の良さがあります。
今日は8月27日に放送された第8話「スーパーの裏から見つけるふたり」の話です。
夏のいたずらから始まった
暑い夏の回でした。田山さんが佐々木さんにちょっかいを出す場面から始まるのですが、この無邪気さがまず良いのです。
レジに立っているときの「山田さん」は、感じの良いしっかりした店員さん。喫煙所に現れる「田山さん」は、もっと素の、子どもっぽい部分が出る。同じ人なのに、場所が変わるとこんなに違う。その落差が夏の空気とよく合っていました。
「さばさばしてるから怖くないだろう」という決めつけ
この回の本題は、おばけが出るという噂です。原作でいうと2巻に収録されているエピソードにあたります。
面白いのは周りの人たちの反応でした。山田さんはさばさばしているから、おばけなんて怖くないだろう。みんなが当たり前のようにそう決めつけるのです。
これ、現実でもよくあることだと思います。しっかりしている人、明るい人、頼りになる人。そういう印象がつくと、その人にも怖いものがあるという可能性が、周りの頭から消える。本人もあえて否定しないから、決めつけはそのまま固まっていきます。
佐々木さんだけが気づいていた
ところが佐々木さんは、田山さんがおばけを本気で怖がっていることに気づいていたのです。
ここでやられました。鈍感だけど、気づく。この人はそういう男なのです。
原作の記事にも書いたのですが、佐々木さんの鈍さは無神経とは違います。細かいところによく気がつくし、人に対して雑にならない。ただ、自分に向けられた好意にだけは徹底的に気づかない。だから彼は、田山さんの好意には気づかないくせに、田山さんが怖がっていることには気づいてしまう。
この非対称が本当によくできています。鈍いから気づかないのではなく、自分のこととなると見えなくなるだけ。他人のことはちゃんと見ている。だからこそ、怖がっている彼女を守るという行動が自然に出てくるわけです。
気づかれていることに、気づいている
そしてこの回がすごいのは、ここからもう一段あるところです。
佐々木さんは、気づいていないそぶりをします。怖がっていることを指摘したら、田山さんが恥ずかしがるとわかっているからです。
でも田山さんのほうは、気づかれていることに気づいている。
言葉にはしない。指摘もしない。それでも、お互いに「わかっている」ことがわかっている。この二重の構造が画面の上で成立している瞬間の、居心地の良さと言ったらありません。この掛け合いがたまらないのです。
アニメで良くなったところ
原作を読んでから観ているので、正直どう再現されるか不安もありました。この作品の魅力は間にあるからです。何も言わない数秒、目線が動くまでの時間。漫画ではコマの余白が担っていたものを、映像でどう出すのか。
結論としては、声と音が入ったぶん、間がより生々しくなりました。黙っている時間に息づかいや環境音が乗ることで、「言わなかった」という事実そのものが伝わってきます。
まだ観ていない方は、公式のPVから雰囲気だけでも掴んでみてください。
TVアニメ「スーパーの裏でヤニ吸うふたり」メインPV第1弾(YouTubeで見る)
配信版の予告編もあります。こちらのほうが本編の空気感が伝わりやすいかもしれません。
スーパーの裏でヤニ吸うふたり|予告編(Netflix Japan公式・YouTubeで見る)
どこで観られるか
地上波はTBS系とAT-Xですが、私は配信で追いかけています。最速はABEMAとNetflixの先行配信で、そのあとPrime VideoやU-NEXT、dアニメストア、DMM TV、Huluなど、主要なサービスにひととおり配信されています。
Prime Videoの作品ページはこちらです。プライム会員の方はここから直接どうぞ。
普段使っているサービスでだいたい観られるはずなので、ほかに加入しているものがあれば探してみてください。
原作を読むなら
アニメで気に入った方は、原作もおすすめです。私はKindleで読み始めて止まらなくなりました。

そして今回のおばけの回が読みたい方は、2巻です。アニメで気に入った場面が原作でどう描かれていたのかを見比べると、間の取り方の違いがよく分かります。
まとめ:鈍いのに、見ている人
第8話で確信しました。佐々木さんは鈍いのではなく、自分のことだけが見えない人です。他人のことはちゃんと見ているし、見たうえで、相手が恥ずかしくないように黙っていられる。
そういう人が主人公だから、この作品は安心して観ていられるのだと思います。次回も楽しみです。
原作のほうの感想は『スーパーの裏でヤニ吸うふたり』にキュン死しそうです|鈍い佐々木さんと、山田さん兼・田山さんにまとめています。